Uopeopleのシステム整理

.1. はじめに UoPeopleの制度についてあまり解説がないのと、2023年9月にルール改正もあったみたいなので、整理してみる。 .2. 大学のシステムについて .2.1. 年度について 毎年9月に新年度が始まる。 詳細はカレンダーに記載されている。 .2.2. 学期(Term)について 5学期(Term)制度をとっている。各Termは8週間、TermとTermの間に2-3週間の休みがある。 学部学生は8週間の講義+1週間のFinal Examという構成。 MBAコースにFinal Examはなく、講義期間のレポートやグループワークにて成績評価される。 .2.3. コースについて MBAでは1コースあたり3単位となっている。 標準的には1コースあたり15-20時間/週の学習時間が推奨されている。 1Termに2コース取得すると40時間/週(フルタイム相当)となり、大学側も2コースづつ受講することを想定している様子。 実際、12コース履修が必要なMBA課程のホームページには、“1 year MBA"という表記がある。 こちらの記載は削除されていた。 1Termあたり、1-4コースを受講できる。ただし、学生の成績により受講できるコース数に制限がある。参考。 標準的な成績の学生は1-2コースの受講ができる。 成績の良い学生(CGPA 3.75以上)は4コースまで受講ができる。 成績の低い学生(CGPA 2.5未満)は1コースしか受講できない。 .2.4. 入学時期について 1年の5Termのうち、いつ入学しても良い。 入学手続きを行うと、自動的に次のTermから入学となる。 .2.5. 卒業時期について 卒業条件を満たしたらその時点で卒業できる。年度の終わりを待つ必要もない。 .2.6. 卒業条件について 以下の条件をすべて満たした場合に、学位が授与される。参考。 認定された36単位以上を修得する。 8つのコア科目を履修し、各科目の評定がC(2.00)以上であること。 承認された選択科目を3科目以上履修し、各科目の評定がC(2.00)以上であること。 キャップストーン・プロジェクトでB(2.67)以上の成績を修めること。 CGPAが2.50以上であること。 MBAの全課程を、離籍期間を含めて25Term以内に修了すること。 要するに、「5年以内に」「決められた12コースを」「一定の成績で修了」すればOK。 .2.7. 在籍期間(修業年限)について “1 year MBA"と銘打っているが、定められた修業年限があるわけではない。 退学になる条件が規定されているので、条件を満たさない限り在学できる。 長期履修制度や科目履修制度などの制度もなく、すべての学生が同じルールの下で学習する。 退学になる条件は以下の通り。 Foundation Courseで規定の成績を下回る場合。 Foundationsの学生は、Foundationsで受講する最初の3つのコースで少なくとも2.67以上の累積成績点平均 (CGPA)を獲得する必要がある。 Foundationsの学生は、正規学生(Degree Seeking Student)ではないので退学という表現は適切ではなく、どちらかというと入学不許可の方が近いと思います。 連続5Termを超えて、非アクティブになる場合。 非アクティブとは、「休学申請(LOA)をする」または「そのTermに履修登録したすべてのコースを受講取り下げ(Drop)する」です。 連続したTermには、年度を跨ぐ場合も考慮されます。つまり、Term3,4,5を休学した翌年度にTerm1,2,3を休学すると退学です。 LOAポリシーに従わない場合 そのTermに履修登録(Course Registration)をしない場合は休学申請(LOA)が必要です。 どちらの手続きも行わなかった場合は、退学になる可能性があります。(大学の裁量で判断される。) 25Term以内にすべての単位を履修できない場合。 ...

September 15, 2023 · 1 min · Katataku

42Tokyoは「知識の錯覚」に立ち向かう勇気を与えてくれた

.1. はじめに いつも聞いているポッドキャスト「ゆる言語学ラジオ」の中で、学びについてとても興味深いお話があったので、感想をまとめる。 .2. 知識の錯覚 まずはポッドキャストからの引用。 人間には「知識の錯覚」があるらしい。 「自分は賢いと思う錯覚」のことを知識の錯覚という。 知識の錯覚ほど、あらゆる人間が抱くものはそうない。 つまり、人はみんな「自分は賢い」と錯覚しているのだ。 知識の錯覚のやっかいな特徴は破壊すると怒られることだ。 誰かに「あなたはこれを知らないですよね」と指摘されることはものすごく不快だということとのこと。 その上で、こう続く。 知識の錯覚には、因果の説明(因果的説明)をさせるといい。 因果的説明を求められると、知識の錯覚は崩壊する。ところがみんな怒る。 これは人間にとって、トップクラスに不快なこと。 だから人はlsコマンドの中身を読みたくない。 中身を読んで、カーネルコールの仕様がどうなっているかを、あらためて考えたくない。 だから避けているのだけど、知を積んでいくと不快感へ踏み出す勇気が生まれる。 初学者で学ぶlsコマンド。 このコマンドについて、理解しているはずだ。 しかし、「コマンドの中身(メカニズム)」を読んでみるとカーネル呼び出しなどが多く、理解できないことがわかる。 この経験をするのは不快だ、ということである。 しかし、学習を進めていくとこの不快感へと立ち向かう勇気が出てくるのである。 .3. 感想 42Tokyoは「知識の錯覚」に立ち向かう勇気を与えてくれると感じた。 .3.1. レビューでの因果的説明 まず因果的説明を常に求められる。 レビューでは相手がどのような人であろうと納得するまで説明を尽くさねばならない。 自分は「わかったつもりでいた内容」でも、説明していく中で理解していないことを気付かされる。 この経験は、恐怖であり不快感を覚える。 レビューの予約を入れるときには常に、「自分の無知を指摘されるような恐怖」に苛まれるのである。 しかし、レビュー後に残るのは、新しい知識に出会えた喜びが残る。 自分でいくら考えても見つからなかった学びが、レビューという短時間の間に獲得できるのだ。 この経験は不快感を乗り越えさせる原動力になる。 ラジオの発言を借りると、「知の錯覚」に立ち向かっているのだ。 立ち向かう経験を積み、楽しさを知ることで、勇気を身につけることができるのだ。 .3.2. lsコマンドの中身を読むこと 42Tokyoでは、(lsコマンドではないが、)libcやprintfの再実装を行う課題がある。 この課題を進めるにあたって、嫌でも実装の中身を読む(理解する)必要がある。 自分で実装していく中で、バグにぶつかる経験をとおして、既存の実装の素晴らしさを学ぶのである。 この経験は、42Tokyoの課題として向き合わなければ、逃げることができる経験だ。 つまり、多くのエンジニアにとって、printfの実装は見なくてもいいし、意識しなくてもいい。 再実装中のバグで困る必要もなければ、自らの実装力の無力さを感じることもない。 42Tokyoではこのようなチャンスを自然に与えてくれるのだ。 まさに、「知の錯覚」に立ち向かう機会と仲間を与えてくれている。 .4. さいごに 私自身も、「CSをかじっていたから」と自らの知識を"錯覚"することがある。 しかしながら、レビューを通して、課題を通して、錯覚の崩壊を日々経験している。 引き続き"錯覚"を壊して、本当の知識へと近づいていきたい。そういう勇気を持ち続けていきたい。 ポッドキャストで言っていた内容のごく一部の感想をまとめた。 ぜひ1時間フルで聞いていただきたい。

January 2, 2022 · 1 min · Katataku

書評「図解 モチベーション大百科」〜ペアプロのための心理学〜

図解 モチベーション大百科 はじめに ペアプロなど、グループワークの進め方を考える際に、参考となる記載が多くあった。 すぐに取り込める部分をまとめる。 目標勾配 ゴールに近づけば近づくほどモチベーションが上がる。 終わりが見えそうなものごとについては、なかなかやめられない。 p.20 「すでにスタンプが押してあるスタンプカード」についての実験が書かれていた。 グループワークでも1日の終わりなど、定期的にゴールまでの残作業を確認することで、高いモチベーションを維持できそう。 同調状態 一旦みんなで同じ動きをしておくと、性格の合う合わないとは関係なく、その後の仕事で協力関係を生みやすい p.34 同じ行動をとった後は、協力的になり生産性が上がるという実験の説明。 別々に作業を分担する場合でもはじめに共同作業→あとから分担作業という流れを作ることで、生産性が上がると考えられる。 ここで大事なことは、前半の共同作業では、同じ作業をするということ。 大きめのシステム開発で例えるなら、初めは同じモジュールを一緒に開発(ペアプロ)、その後別々のモジュールを分担して開発、という流れが良いと思う。 証明型と習得型 "客観的理由"は自分でコントロールしようと思ってもできないものだから、「評価を落とさないレベル」で満足する p.40 「他者と比較した評価」と「自分の成長度合いによって評価」をされた場合、後者の方が努力しやすいという実験。 前述の目標勾配と合わせて、自分がどこまで進んだのかを定期的に確認することで、モチベーション面も業績面も高まると考えられる。 泥棒洞窟実験 一緒に楽しいことをするよりも、協力が必要な場面を共有した方が信頼関係が芽生えやすい。 親睦を深めさせようという試みは、かえってお互いの敵対心を増幅させる。 力を合わせなければ乗り越えられないような困難は、人の距離を縮める最高のチャンスなのです。 p.87 「一緒に楽しいことをする」グループと「一緒に共同作業をする」グループ。前者は強引に歩み寄らせたことによりかえって価値観の違いが際立ってしまう。一方で、後者は共通の敵(目標)ができたので結束が固まる、という実験の説明。 まさに、難易度の高いシステムをペアプロで開発するという作業は共同作業そのものである。 ピリオダイゼーション 人は「期限が見えないと、集中できない」ようにできています。 期限を決めるということは「いつ集中して取り組む時間を作るか」を決めることでもあります。 p.93 期限の有無でタスクの完了度が大きく変わるという実験の説明。 期限そのものが大事というわけではなく、優先順位や具体的な作業時間をうまく決めることが大事。 妥当性の論理 「自分の行動が他者にどういう影響を与えるか」という点を強調して伝えると、関心を持ってもらいやすい。 p.100 「自分へのデメリット」と「相手のデメリット」を伝えて、行動変容に影響があるかを調べた実験の説明。 「妥当性の論理」というネーミングが原落ちしないが、要するに相手に迷惑がかかると考えると、自分の行動を自然と見直すという話と理解。 さいごに 文章で要約したが、本書ではわかりやすい図解があったので、一度読んでみる価値がある本だと思う。 また、全ての項目に引用元の実験も明記されているのもありがたい。 図解 モチベーション大百科

December 30, 2021 · 1 min · Katataku

開発環境構築に使用したサイト(リンク集)

.1. shell Powerline-shell .2. VS Code 空白文字を一目で分かるように表示 C++ – clang-format .3. 未実施 イケてる開発環境を作りたい https://sousaku-memo.net/php-system/2393 https://daeudaeu.com/vscose_debug_c/ https://qiita.com/tatsugon14/items/7a7390f8d45b276fcbb1 https://qiita.com/keitean/items/56a7e37577a6b05d0a81

December 28, 2021 · 1 min · Katataku

Uopeopleの紹介 〜English Compositionを受けた感想〜

.1. UoPeopleとは UoPeopleとは以下の特徴を持つ大学である。 アメリカで認可されている正式な大学 完全オンライン 映像での授業はなく、テキストベースで24時間学べる 授業料無料(Tuition Free) 授業料無料といいつつ事務手数料は必要。しかし、格安。(参考) 2年制の短大相当/4年制の大学相当/大学院相当の課程がある(専攻による) 専攻はBusiness/CS/Health Science/ Education 入試はない。(詳細は後述) .2. 大学のシステムについて .2.1. 学期について 1年5学期制度をとっている。 1学期あたり1-4コースを受講できる。 標準的には1コースあたり15-20時間/週の学習時間が推奨されている。 つまり、2コース取得すると40時間/週となり、フルタイム相当となる。 実際、11コース履修が必要なMBA課程のホームページには、“1 year MBA"という表記がある。 .2.2. 単位移行について こちらに詳細がある。 学部学生の場合、総単位の75%まで外部からの単位移行が受け入れられる。 単位を認定される方法は大きく以下の2つ。 大学の単位移行 外部機関の認証を単位移行 大学の単位移行については、外部の評価機関を使用する必要がある。(参考) 外部機関の認証は幅広く認められているようである。SophiaやCourseraでも認定されたとのこと。 興味深い例では、スキューバダイビングのライセンスが、体育の授業として認定されるようである。(参考) .2.3. 休学制度について 1年の間に3タームまで休学(Leave of Absence)を取得できる。(参考) .3. 入学までのプロセスについて 具体的な手続きについては、割愛して大きな流れのみ説明。 入学申込・入学金振り込み 大学HPより手続きを行う。 入学書類送付 課程ごとに指定されている書類の提出(PDFファイルアップロード)を行う。2-3日で審査される。 この審査完了段階で、国際学生証が取得可能。 英語力証明書提出/English Composition受講 英語資格を持っている場合はここで提出を行う。 資格を持っていない/English Compositionを受講したい場合は、受講する。(詳細は後述。) Foundation Course受講 初めの3コースをFoundation Courseという位置付けで履修する。 コースの内容は変わらないが、身分は正規学生ではない。 このコースでの成績が一定の値を上回ると、正規学生として履修継続できる。 実質入学試験として機能していると感じる。(42TokyoのPiscineのようなイメージ)。 正規学生(Degree Seeking Student)として履修開始。 ここではじめて正規学生となる。 正規学生となるとメールアドレスの付与やOffice365の無料ライセンスが使えるようになる。 なお、単位移行の手続きは以下のタイミングで実施可能。 入学手続き時 正規学生の期間。 すなわち、入学手続きのタイミングを逃すと、Foundation Courseの間は単位移行の手続きできない。 ...

December 17, 2021 · 1 min · Katataku